「学院からの依頼」第1話

アメリカとの間でソード・ワールドRPGの国際セッションを楽しんでおりました。

 まずは今日の晩のセッションの概要からお届けしたいと思います。

 新王国暦519年11月22日。今夜はファンドリア・ブラックタートルズのデビューライブの日。ブラックタートルズの根城〈羊歯椅子〉亭には音楽ファンが集まり、ライブは盛況のうちに幕を閉じました。

 さて、ライブが終わり、お客さんが帰った後、〈羊歯椅子〉亭のマスター、ファーンチェアは、前回の冒険でブラックタートルズの一行が手に入れた「古代王国期の地図」について、もっと調べてみないかと誘います。なんでも、古代王国期の遺跡には莫大な財宝が隠されていることも多いとか。地図を読んだ魔法怪盗亀少女のミレンリースは地図に下位古代語だけでなく、上位古代語も書き込まれていることを発見し、もしかしたらこれはものすごいお宝なのではないかと、期待に平らな胸を膨らませます。

 翌日、マスターの紹介状を持った3人は、賢者の学院の賢者課程を専攻しているグロリアという女賢者に引き合わされます。彼女の言うことには、この「古代王国期の地図」はどうやら本物らしいが、これがどこの地図なのかは詳しく調べないとわからないといいます。

 グロリアは、今、別の実験で多忙なので、その実験の手伝いをしてくれれば、時間をかけて鑑定してもいいと約束してくれました。なんでもその実験は野外でしか働かない魔法装置の実験で、野外活動の心得があまり無いグロリアは、頼りになる護衛を必要としているのだそうです。

 相場通りの報酬、前金300ガメル、成功報酬500ガメルを受け取れると聞いたブラックタートルズの一行は、その仕事を引き受け、地図を鑑定してもらうことにしたのでした。

 ところが、旅支度を整えようと相談しているところにミレンリースの師匠、オゥズ導師が現れます。オゥズ導師は「お前さんが留守の間、しっかり修行していたか、俺がきっちりテストしてやろう」と言って、ミレンリースを学院の屋上に連れて行き、そのまま紐無しバンジージャンプなどの過酷な修行を始めさせてしまいます。

 困ったブラックタートルズの一行は、代わりの魔術師を雇うことにしました。一行が白羽の矢を立てたのはウィルという青年魔術師。奇遇にもミレンリースの弟弟子であるという彼は、ミレンリースの亀スタイルを気に入っていると言うちょっと変わった青年でしたが、初歩の魔術が使えると言うことで、一行は彼を2日間雇うことに決めました。

 ウィルと明日の朝、学院の前で待ち合わせることにしたブラックタートルズの一行は、そのまま市場に向かい、旅に必要な食料やたいまつ、マントや毛布などを買い足したのでした。

 セッション後、ウィルはロリコンなのか、身長151cm、筋力15のミレンリースはロリータと言えるのか、それとも、なべやかんのようなビルダーマッチョなのかということで大激論が交わされました。